気候変動・環境負荷の低減

方針・考え方

当社グループは「気候変動・環境負荷の低減」「生物多様性への貢献」「循環型社会への貢献」をマテリアリティとし、技術・知見・研究開発力を活かして地球環境の保全と低炭素社会の実現を目指します。農林水産省の「みどりの食料システム戦略」が掲げる2050年目標(化学農薬のリスク換算での使用量削減、有機農業の拡大)に対応し、安全で安心な化学農薬の研究開発を進めるとともに、微生物農薬やバイオスティミュラントなどの開発を加速します。また、『昆明・モントリオール生物多様性枠組』が示す「30by30」の目標に賛同し、クミカ レフュジア菊川・福島町を登録して地域の自然・生物保護活動を推進し、ネイチャーポジティブを目指します。ISO14001に準拠した環境マネジメントシステムを構築し、『ESG プロジェクト』を立ち上げて循環型社会の実現に向けた取り組みを行います。

体制

代表取締役社長がサステナビリティ推進委員会の議長となり、「気候変動・環境負荷の低減」、「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」などの各ESG課題についての戦略の策定や取り組み課題の実行計画の進捗管理、また情報開示戦略の立案を行っています。サステナビリティ推進委員会での重要な審議事項については、取締役会に報告され、決定や監督が行われています。

サステナビリティ推進体制

ガバナンス

サステナビリティ推進委員会において、代表取締役社長を委員長、常勤役員を委員とし「気候変動・環境負荷の低減」「人財の育成/人的資本の考え方をベースにした人財戦略」等のサステナビリティ課題について、戦略の策定や取り組み課題の実行計画の進捗管理、また情報開示戦略の立案を行っています。また、レスポンシブル・ケア推進委員会でも労働安全衛生や化学物質管理等に関する方針決定や課題への対応策の協議を行っています。
取締役会は、環境分野の知見を持つ社外取締役を含む9名で構成されており、サステナビリティ推進委員会等からの報告や、サステナビリティ担当役員である取締役専務執行役員からの定期的な報告をもとに、環境に関する重要な基本方針やKPIの設定・進捗について決議や監督が行われています。
指名・報酬委員会においては温室効果ガス(GHG)排出量削減の取り組みとその実績、腐敗防⽌、⼈権尊重やディーセントワークに関する取り組み状況と実績について確認を行い役員報酬の決定に反映させています。

リスク管理

当社グループでは、各部門が認識するリスクと機会を洗い出すとともに、TCFD※1/TNFD※2等外部機関の提言や同業他社が認識している気候・自然関連リスクや機会も参考として課題を抽出しています。抽出した課題については、財務上のインパクトを考慮した影響度評価を行い、重要度を決定します。抽出されたリスク課題は全社委員会であるリスク・コンプライアンス委員会で年1回審議され、課題への対応策が決定されます。
気候関連リスク・機会の分析、主なリスクや機会、その対策、GHG排出量データ等については、当社コーポレートサイトでも開示しています。
分析の結果「安全・安心で豊かな社会」の実現が、当社グループの事業継続にとってプラスになることが改めて確認できました。

  • ※1TCFD(気候関連財務情報開示タスクフォース)
  • ※2TNFD(自然関連財務情報開示タスクフォース)

指標・目標

当社グループでは、2019年度を基準年とし、当社グループ主要7社のScope1+2 のGHG排出量を2030年度までに30%削減とする目標を掲げています。具体的には、静岡工場をはじめとする主要な工場・研究所において再生可能エネルギー等由来のCO₂フリー電力の採用や、使用する燃料を重油からGHG排出量の少ない燃料への転換を進めるなど、事業活動から排出されるGHGの削減を継続的に行い、目標達成に向けた取り組みを行っています。また、当社が100年企業を迎える2048年度までに、当社グループ主要7社のScope1+2 のGHG排出量を実質ゼロにするカーボンニュートラルの実現を目標としています。既存技術だけではカーボンニュートラルに向けた目標達成が困難なことから、将来的に低炭素燃料(水素・アンモニア等)や革新的なカーボンネガティブ技術およびカーボンクレジットの活用も考慮します。削減目標の達成に向けたこれまでの進捗状況について、2024年度売上高は、2019年度比で約56%増加していますが、GHG排出量は同年度比約22%減少しており、当社グループのGHG排出量削減は順調に進捗していると考えます。今後も目標達成に向けて継続的に環境負荷の低減に取り組み、情報開示に努めていきます。

当社グループのGHG排出量削減目標値とその進捗状況

KPI 2030年度目標 2025年度実績 2025年度達成率 (参考)
基準年2019年度実績
グループ7社のGHG排出量 (Scope 1+2) 2019年度比30%削減
46,906t-CO₂
47,717t-CO₂ 96% 67,009t-CO₂

GHG排出量および環境データ

GHG排出量(t-CO₂/年)
2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
Scope 1 事業者自らによるGHGの直接排出 47,982 44,182 44,973 42,316
Scope 2 他社から供給された電気・熱・蒸気の使用に伴う間接排出 18,142 13,997 7,098 5,401
Scope 1+2 排出量合計 66,124 58,178 52,071 47,717
売上高あたりの排出量原単位(t-CO₂/百万円) 0.503 0.397 0.358 0.306
Scope 3
カテゴリ
1.購入した製品・サービス 189,859 195,898 208,663 196,981
2.資本財 27,470 24,880 28,322 20,864
3.Scope1,2に含まれない燃料およびエネルギー関連活動 12,171 11,461 11,197 10,623
4.輸送、配送(上流) 11,715 8,867 9,491 10,776
5.事業活動から出る廃棄物 7,676 10,902 10,782 7,926
6.出張 221 220 220 221
7.雇用者の通勤 1,003 1,007 989 891
8.リース資産(上流) 0 0 0 0
9.輸送、配送(下流) 769 590 492 752
10.販売した製品の加工 0 0 0 0
11.販売した製品の使用 0 0 0 0
12.販売した製品の廃棄 3,729 3,636 2,670 2,570
13.リース資産(下流) 66 66 44 44
14.フランチャイズ 0 0 0 0
15.投資 0 0 0 0
排出量合計 254,680 257,526 272,869 251,648
単位 2022年度 2023年度 2024年度 2025年度
エネルギー使用量(原油換算) kL 31,239 29,604 27,895 26,310
電力購入量 MWh 55,992 55,729 56,022 54,148
 内再生可能エネルギー量 MWh 12,420 25,184 40,827 41,448
取水量 千m3 3,795 3,545 3,440
産業廃棄物量 千トン 8.39 11.12 12.02 10.94
  • クミアイ化学工業、理研グリーン、イハラニッケイ化学工業、ケイ・アイ化成、イハラ建成工業、尾道クミカ工業、 クミカ物流の7社を対象とする。なお、連結の売上高に占める7社の割合(カバー率)は、91.3%(2025年度)。
  • 取水量は主な製造拠点を持つグループ4社の製造拠点を対象に集計。(クミアイ化学工業株式会社、イハラニッケイ化学工業株式会社、ケイ・アイ化成株式会社、イハラ建成工業株式会社)連結財務諸表の売上高に占める4社の割合(カバー率)は約83%
  • 当社は2024年度よりGHG排出量に関するデータについて、一般財団法人日本品質保証機構(JQA)から第三者検証を受けております。

取り組み

適切な情報開示

クミアイ化学およびグループ各社では、「エネルギーの使用の合理化等に関する法律」(省エネ法)、「地球温暖化対策の推進に関する法律」(温対法)に則り、エネルギーの使用量、事業分類ごとのエネルギー使用量に係る原単位などを主管官庁へ報告しているほか、2022年からはTCFDに賛同し、情報開示を進めています。

再生可能エネルギーの導入

GHG排出量の削減目標(2030年までに2019年度比で30%減)の達成のため、太陽光パネルの設置や、CO₂フリー電力の導入、工場の燃料の切り替えなどを検討・実施しています。

エコレールマーク認定取得

当社は、国土交通省が設置した「エコレールマーク 運営・審査委員会」より、環境にやさしい鉄道輸送に取り組んでいる企業として、「エコレールマーク」認定を取得しています。当社は、「気候変動・環境負荷の低減」をマテリアリティの一つに掲げ、GHG 排出量の削減、省エネルギー化などを進めています。その一環として、輸送に伴う CO₂排出量削減に向け、トラックから鉄道貨物輸送への転換(モーダルシフト)にも取り組んでいます。

エコレールマーク ロゴ
認定授与式