環境配慮型製品・サービスの提供

考え方

当社は、クミアイ化学グループ環境に関する基本方針を制定し、環境に配慮した製品の研究・開発・製造を行い、環境負荷の低い製品やサービスを顧客へ提供することで、間接的に持続可能な水資源の活用や省資源、廃棄物の削減など循環型社会の形成に貢献していきます。

環境負荷低減製品

畑作用除草剤 アクシーブ®

当社の主力製品であるアクシーブ®はダイズ、コムギ、トウモロコシといった世界の主要作物に使用できる畑作用除草剤です。アクシーブ®は「市販の畑作用除草剤の10分の1程度の薬量で同等以上の効果」を性能目標に開発されました。現在、米国、ブラジル、アルゼンチンなど世界各国で好調な販売を継続しています。薬量の低減による環境負荷の低減だけでなく、製造時や輸送時のエネルギー効率が高い低炭素製品として今後も需要の増加が見込まれています。

省力化製剤 豆つぶ®剤

豆つぶ®剤は、当社が独自に開発した水稲用の水面施用剤です。通常の粒剤は粒の大きさが0.8~1.2mm程度であり、水田に施用すると水の底に沈み、沈んだ粒剤から徐々に有効成分が溶け出す製剤であるのに対し、豆つぶ®剤は、粒の大きさが3~8mmと大きく、水田にまくと水面に浮かびながら短時間で拡散・崩壊して有効成分を水田全体に行き渡らせます。従来の水稲用除草剤は10aあたりに必要な量が1kg~3kgでしたが、当社が開発した豆つぶ®剤は10aあたりの必要量が250gと非常に少なく、農薬の使用量が約10分の1程度となっており、散布の時間や労力が大幅に削減できるだけでなく、農薬の物流などにおいて使用されるエネルギーや温室効果ガス(GHG)排出量の削減にもつながっています。

微生物農薬 クミカエコシリーズ®

微生物農薬とは、自然界に存在する細菌や糸状菌などから利用可能なものを見つけ出し、独自の培養技術や製剤技術を駆使して、農薬としての機能を磨き上げたものです。当社は2003年に初の微生物農薬として水稲種子消毒剤エコホープ®を販売開始し、その後、常温保存可能で適用病害の拡大と効果安定性の向上を実現したエコホープ® DJ、果実に対する汚れが極めて少なく、保存性に優れた園芸用殺菌剤エコショット®を製品化しました。昨今、注目されている化学農薬・化学肥料の使用量を50%以下に減らした特別栽培や環境に配慮したIPM(総合的病害虫・雑草管理)において、当社のクミカエコシリーズ®は有効成分数にカウントされない、有機農産物の日本農林規格(JAS)に適合した薬剤であるため、特別栽培やIPMを実践する農家から支持されています。

水稲用除草剤 ノミニー®

水稲の栽培法には、移植栽培、直播栽培があり、直播栽培でも乾いた状態の水田に種もみを直接播種し、苗立ちを確認した後に田に水を張る乾田直播栽培は、生産に関わる水の消費量を大きく削減できることから、水ストレスのある国々で注目、実施されています。水稲用除草剤ノミニー®は、稲への安全性の高さから直播栽培で広く使用されており、乾田直播栽培で問題となる雑草防除にも活用されています。