研究開発

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生物科学研究所 生命・環境研究センター バイオテクノロジー研究室
Y.T / 2023年入社

現在の仕事内容

大学院修士課程(工学研究科)を修了し、2023年に入社しました。学生時代は、化学と遺伝子工学を組み合わせた化学遺伝学を専攻しており、受容体制御について研究していました。
現在は、農薬の作用機構解析、遺伝子解析による抵抗性の検定をしています。学生時代に学んだことを生かしつつ、先輩方に教わりながら業務を行っています。作用機構解析は農薬に対する抵抗性発達の対策になるため、やりがいを感じています。また、分子レベルでの事象を明らかにするため、純粋に科学を追求するという点で楽しく研究ができています。

  • 8:30始業/メール・スケジュール確認

    メールの確認後、一日のスケジュールと実験の手順を確認します。実験の途中に待ち時間があるため、待ち時間を使ってできることをリストアップしておきます。

  • 9:00PCR

    農薬の作用機構解析や抵抗性検定に扱う遺伝子の取得を行います。課題となるテーマが複数ある時は、複数の反応を行っています。

  • 11:00アガロースゲル・培地・バッファー作成

    今後行う実験の準備として、PCR生成物の確認に使うアガロースゲル、大腸菌を培養するための培地、作用機構解析を評価するためのバッファーの作成などを行います。

  • 12:00昼休み

    会社で注文できるお弁当を食べます。食後は自分のデスクで休憩し、午後の業務に備えています。

  • 13:00PCR生成物の確認

    午前中に行ったPCRの生成物をアガロースゲル電気泳動で確認します。その後、目的の遺伝子の塩基対数であるPCR生成物を精製します。

  • 15:00大腸菌への形質転換

    作用機構解析を行うテーマでは、目的のタンパク質を発現するプラスミドを構築し、大腸菌へと形質転換します。後日、形質転換した大腸菌を培養し、プラスミド抽出を行い、得られた遺伝子が目的の塩基配列であるかを確認します。

  • 16:00デスクワーク

    メールの確認や報告書の作成を行い、今後の実験計画を立てます。

  • 17:10終業/帰宅

    帰宅して夕食を食べた後、ネット麻雀などしてのんびり過ごしています。

  • クミアイ化学の好きなところ

    多種多様な研究に取り組むことができるので、常に新鮮な気持ちで研究を行うことができます。さまざまなバックグラウンドを持った方々が集まっているので、常に学びのある環境です。

  • クミアイ化学のこんなところに困っています

    生命・環境研究センターは自然豊かなところで、作物の生育には適していますが、雑草の生育速度が速く、すぐに通路まで伸びてきてしまうことは困っているところです。

  • クミアイ化学に入るまでのバックグラウンド

    大学では有機合成を専攻しており、環状オリゴ糖を扱った合成をしていました。
    大学院では化学遺伝学に専攻を変え、脳に発現している受容体の機能解明を行うためのツールの開発の研究をしていました。タンパク質へ変異導入する遺伝子工学、化合物の誘導体化を行う有機合成、in vitro評価で細胞実験などを行っていました。