研究開発

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生物科学研究所 生命・環境研究センター 環境科学研究室
T.Y / 2020年入社

現在の仕事内容

大学院修士課程(農学専攻)を修了後、2020年に入社しました。現在は、主に土壌や植物中の農薬有効成分を分析することで生物試験の解析や農薬登録申請のサポートを行っています。さまざまな分野の知識や農薬登録に係る法令など学ぶことがたくさんあり大変ですが、先輩方に教わりながら業務に邁進しています。SDGsなど環境を重視する国内外の動きが活発化する中、農薬の安全性を確保することの重要性はより一層増しています。環境科学研究室での研究は、農薬の環境中での挙動、土壌や作物中での残留および動物や植物中での代謝を科学的に明らかにすることでより安全な農薬の開発に貢献できるため、やりがいを感じています。

  • 8:30始業/実験試料の確認

    実験中の試料や機器に問題が起きていないことを確認します。分析中の機器は特に注意が必要です。

  • 9:00データ解析

    前日に分析したデータを解析します。データに問題がある場合には原因を考察し、試験スケジュールを立て直します。他研究室から依頼された分析の場合は担当の研究員に意見を仰ぐこともあります。

  • 10:00分析試料の調製

    土壌や植物などの試料から目的化合物を抽出します。過去に分析していない化合物については、抽出条件の検討が必要です。今回は新規化合物とその代謝物が、収穫後の植物中にどの程度存在しているか部位ごとに分析しています。

  • 12:00昼休み

    普段は食堂でお弁当を食べています。また、昼休みは所内を散歩することが多いです。かなりの広さがあり、試験に使われる果樹や農作物が栽培されているので季節ごとに違った景色が楽しめます。

  • 13:00分析試料の調製

    引き続き分析試料を調製します。目的化合物によって抽出操作に要する時間は大きく異なります。

  • 16:00質量分析計による分析

    主にLC/MS/MSを用いて抽出した化合物を分析・定量します。サンプルを登録し分析を開始すると、次の日にはデータを解析できます。

  • 17:00デスクワーク

    報告書の作成や今後の計画を立てます。

  • 18:00帰宅

    晩ごはんを食べたあと、コントラバスを弾いたりします。

  • クミアイ化学の好きなところ

    学生時代には隣の研究室の教授に頼みこんで使わせてもらっていたLC/MS/MSを自由に使えるのが嬉しいです。また、同じ研究室内でも入社前のバックグラウンドが異なり、それぞれの専門知識を生かしながら協力して研究を進めているところが好きです。

  • クミアイ化学のこんなところに困っています

    東京に住んでいた時は主に公共交通機関で移動していましたが、掛川では自家用車が必須なので交通の便が改善されるとありがたいです。研究所の立地の都合上、最寄りのコンビニに行くのに車が必要な点も困りどころです。

  • クミアイ化学に入るまでのバックグラウンド

    学生時代は応用微生物学研究室で枯草菌が生成する抗菌活性物質の生合成機構について研究していました。分子生物学的手法を用いた遺伝子の特定やLC/MS/MSなどの分析機器を用いた化合物の構造推定などを行っていました。