【水稲/中・後期除草剤】 ヒエクリーンバサグラン粒剤(ピリミノバックメチル・ベンタゾン粒剤)
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安全データシート(SDS)閲覧の際のご注意
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SDSに掲載している内容のうち、公益財団法人日本中毒情報センターへの一般市民向け受信相談のお問い合わせ方法が変更となりました。
詳しくは「一般市民向け受信相談について」をご参照ください。
特長
- 殺草スペクトラムが極めて広く、難防除雑草にも有効
- ノビエに対し優れた効果を示すヒエクリーンと、ノビエ以外の一年生広葉雑草や多年生雑草、オモダカ等の難防除雑草までの水田雑草に優れた効果を示すバサグランをひとつにした水稲用中・後期除草剤です。
- SU抵抗性雑草にも高い効果
- 近年、問題になっているSU剤に抵抗性を示す一年生広葉雑草(アゼナ、ミゾハコベ等)、コナギ、ホタルイ等に対しても高い除草効果を発揮します。また、多年生難防除雑草でSU抵抗性が確認されているオモダカに対しても優れた効果を示します。
- 広い殺草適期幅
- 本剤の移植水稲の使用時期は移植後15~ノビエ4葉期まで(但し、収穫60日前まで)です。また、直播水稲の使用時期は稲3葉期~ノビエ4葉期(但し、収穫60日前まで)です。
初期剤および一発処理除草剤の散布後の体系処理においてゆとりを持って散布することができます。
- 3キロ剤で効果安定
- 本剤は3キロ粒剤のため、単位面積当たりの粒数も多く、より均一に散布することが可能です。したがって、落水条件下でも除草効果を安定させることができます。
- イネに対し高い安全性
- 本剤の有効成分ピリミノバックメチルとベンタゾンは、移植水稲と雑草間に優れた選択性を示します。したがって適正な使用では水稲への影響はありません。また、土壌中及び稲体中での残留の心配や後作への影響の少ない薬剤です。人畜、魚介類に対しても毒性が低く、安全性の高い水稲用除草剤です。
適用雑草と使用方法
2018年2月14日現在作物名 | 適用雑草名 | 使用時期 | 使用量 | 本剤の使用回数 | 使用方法 | ピリミノバックメチルを含む農薬の総使用回数 | ベンタゾンを含む農薬の総使用回数 | |
移植水稲 | 水田一年生雑草
ウリカワ
オモダカ
クログワイ
シズイ
ヘラオモダカ
ホタルイ
マツバイ
ミズガヤツリ | 移植後15日~ノビエ4葉期(但し、収穫60日前まで) | 3kg/10a | 1回 | ごく浅く湛水して散布 | 2回以内 | 2回以内 | |
直播水稲 | 水田一年生雑草
ホタルイ
マツバイ | 稲3葉期~ノビエ4葉期(但し、収穫60日前まで) | |
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- PDF版適用表
使用上のポイント
- 散布の前に
- 田面の土壌表面がなるべく均一になるようにていねいに砕土・代かきし、均平となるように整地してください。
- 漏水の多い水田、極端な浅植えの水田、浮き苗の多い水田、植穴の戻りが悪い水田では使用を避けてください。
- 天候
- 散布後に晴天が続くと効果の発現が早く安定します。
- 散布後2日以内に大量の降雨があると効果が十分発揮されないことがあります。
晴天が続く条件を選んで散布してください。
- 水管理と散布
- 止め水をしっかり : しっかり止め水してください。
- 雑草が、水面上に出る状態の浅水にしてください。
- 10アール当り3kgを均一に散布します。手散布や動力散布機などで散布してください。
- 散布後は水口・水尻を止めたまま、少なくとも2~3日間は放置し、その後、入水し、通常の湛水状態を保ってください。散布後、7日間は落水・かけ流しはしないでください。
*以上の水管理を行う理由
ベンタゾンは水溶性が高いため、通常の湛水状態で処理された場合は、有効成分が水田水中に拡散してしまい湛水中および土壌中の成分が希薄状態となります。
逆に雑草の一部が水面上に出ていると、ベンタゾンの吸収が速くなります。
一方ピリミノバックメチルは、ヒエの根部および茎葉部から吸収されます。再度湛水することでヒエへの吸収が促進され、以後長い残効性を示します。
このためヒエクリーンバサグラン粒剤の使用に当っては、確実な効果を発揮させるために、ごく浅水で散布し、少なくとも2日間そのままの状態を保ち、以後通常の湛水状態としてください。
- 散布適期
- 移植前後の初期剤ないし一発処理除草剤の散布後の体系処理剤として散布してください。
- ノビエの4葉期までの適用がありますが、気象条件や圃場条件により、ノビエの発生時期や生育スピードが異なる場合がありますので、ノビエの生育状況をよく観察して散布してください。ノビエの散布最適期は3葉期頃です。
- ノビエ以外の雑草の散布適期は下記の通りです。
・ホタルイ、ミズガヤツリ、ヘラオモダカ、ウリカワ・・・4葉期まで
・オモダカ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・矢尻葉抽出期まで
・クログワイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・草丈15cm前後
・シズイ・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・草丈30cmまで
- 下図を参照に散布してください。
注意事項
- 使用量に合わせ秤量し、使いきってください。
- 本剤はノビエの発生前から4葉期に有効であり、イネ科以外の雑草には生育期に有効であるので時期を失しないように散布してください。なお、多年生雑草は生育段階によって効果にふれが出るので、必ず適期に散布してください。ホタルイ、ミズガヤツリ、ヘラオモダカ、ウリカワは4葉期まで、オモダカは矢尻葉抽出期まで、クログワイは草丈15cm前後、シズイは草丈30cmまでが本剤の散布適期です。
- オモダカ、クログワイ、シズイは発生期間が長く、遅い発生のものまでは十分な効果を示さない場合があるので、必要に応じて有効な前処理剤と組み合わせて使用してください。
- 苗の植付が均一となるように、代かき及び植付作業は丁寧におこなってください。未熟有機物を使用した場合は、特に丁寧におこなってください。
- 散布の際は、水の移動に伴う移行性が大きいので、水の出入りを止めて、ごく浅水状態(雑草が水面上に出る状態)にして田面に均一に散布し、少なくとも2日間はそのままの状態を保ち、入水、落水、かけ流しはしないでください。深水にすると効果が劣るので注意してください。
- 処理後2日以内に降雨があると効果が不十分になるおそれがあるので、晴天の持続する時を選んで使用してください。万が一散布後に降雨があった場合は、落水させずそのままの状態を保ってください。
- 以下のような条件下では薬害の生じるおそれがあるので使用をさけてください。
- 砂質土壌の水田、漏水田(減水深2cm/日以上)
- 軟弱苗を移植した水田
- 極端な浅植えの水田および浮き苗の多い水田
- 散布後の数日間に著しい高温が続く場合、初期生育が抑制されることがありますが、一過性のもので次第に回復し、その後の生育に対する影響は認められていません。
- 散布した水田の田面水を他の作物に灌水しないでください。
- 河川、湖沼、地下水などを汚染しないよう、落水、かけ流しはしないでください。
- くわい、せり等の生育を阻害するおそれがあるので、これら作物の生育期に隣接田で使用する場合は十分に注意してください。
- 使用にあたっては、使用量、使用時期、使用方法などを誤らないように注意し、特に初めて使用する場合や異常気象の場合には、病害虫防除所等関係機関の指導を受けることをお勧めします。
安全使用上の注意
- 誤食などのないように注意してください。
- 眼に対して刺激性があるので、眼に入った場合には直ちに水洗し、眼科医の手当てを受けてください。
- かぶれやすい体質の人は取扱いに十分注意してください。
- 保管…密封し、直射日光をさけ、食品と区別して、冷涼・乾燥した場所に保管してください。
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チラシ・技術資料関連(最新の登録内容を反映していない場合がございます。)
- ヒエクリーンバサグラン粒剤チラシ 1694(19-7)