• 田代 暢哉

    さん

    Nobuya Tashiro

    • 一般社団法人プラントヘルスケア研究所(代表理事)
    • 佐賀大学農学部植物病制御学(招聘教授)
    • 農学博士(九州大学)
    • 受賞:
    • 日本植物病理学会学術奨励賞(平成元年)、日本植物病理学会賞(平成27年)、農業技術功労者表彰(平成28年)他。
    • 著書:
    • 防除ハンドブック カンキツの病害虫(全農教)、だれでもできる果樹の病害虫防除-ラクして減農薬(農文協)、いまさら聞けない農薬の話 きほんのき(農文協、分担執筆)、有機栽培技術の手引(果樹・茶編)(土壌協会、分担執筆)、植物病害虫の事典(朝倉書店、分担執筆)、日本植物病害大事典(全農教、分担執筆)、Citrus Pathology(IntechOpen、分担執筆)、Plant Diseases - Current Threats and Management Trends(IntechOpen、分担執筆)他。
  • 田代 暢哉 田代 暢哉
  • 一般社団法人プラントヘルスケア研究所
    (代表理事)
  • 佐賀大学農学部植物病制御学
    (招聘教授)
  • 農学博士
    (九州大学)
  • 受賞:
  • 日本植物病理学会学術奨励賞(平成元年)、日本植物病理学会賞(平成27年)、農業技術功労者表彰(平成28年)他。

  • 著書:
  • 防除ハンドブック カンキツの病害虫(全農教)、だれでもできる果樹の病害虫防除-ラクして減農薬(農文協)、いまさら聞けない農薬の話 きほんのき(農文協、分担執筆)、有機栽培技術の手引(果樹・茶編)(土壌協会、分担執筆)、植物病害虫の事典(朝倉書店、分担執筆)、日本植物病害大事典(全農教、分担執筆)、Citrus Pathology(IntechOpen、分担執筆)、Plant Diseases - Current Threats and Management Trends(IntechOpen、分担執筆)他。
病害虫図鑑 スケジュール area01 area01 area01 area01 area01 area01 area01 area01 area01 area01 area01
病害虫図鑑 スケジュール area02 area02 area02 area02 area02 area02 area02 area02 area02 area02 area02

    そうか病

    • 春葉のいぼ型病斑とそうか型病斑 春葉のいぼ型病斑とそうか型病斑

      春葉のいぼ型病斑と
      そうか型病斑

    • 発病した幼果のいぼ型病斑 発病した幼果のいぼ型病斑

      前年枝と葉の病斑が
      伝染源になって
      発病した幼果のいぼ型病斑

    • 平滑なそうか型病斑 平滑なそうか型病斑

      平滑なそうか型病斑

    • やや隆起したそうか型病斑 やや隆起したそうか型病斑

      やや隆起したそうか型病斑

  • そうか病

    発生部位と被害の特徴

    • ①葉、果実、枝に、いぼ型やそうか(かさぶた状)型の病斑が発生する。温州みかんとレモンが弱い。レモン以外の中晩柑での発生は少ない。
    • ②いぼ型病斑は春葉の伸長中期頃までに発生する。そうか型病斑は伸長終了後も発生が続く。
    • ③果実では果径1cmまでは、いぼ型病斑を形成する。それ以上になるとそうか型病斑になる。

    発生しやすい条件

    • ①旧葉や枝の病斑で越冬する。発芽期から降雨のたびに伝染を繰り返す。
    • ②気温が低く、降雨回数が多いと多発する。
    • ③春葉に形成された病斑が果実の重要な伝染源になる。春葉の病斑上には大量の胞子が形成されることから、春葉での発生が少なくても果実で多発することがある。
    • ④果実は落弁後が最も発病しやすい。肥大するにつれて発病しにくくなる。果実の商品価値に影響があるのは7月までの発生が中心である。
    • ⑤密植園や谷間など、湿度の高い園で多発する。

    防除のポイント

    • ①春葉での発生を抑えるために、旧葉や枝に病斑があるときは剪定時に発病葉梢の剪除を徹底するとともに、展葉初期(最も伸びた春芽が1cm程度の時期)に農薬散布を実施する。
    • ②旧葉に発病がない場合には落弁期のみの散布で十分である。ただし、その後に発生を認めたときは6月中旬の幼果期に再度の散布が必要になる。

    灰色かび病

    • 激発した花弁上に形成された大量の胞子 激発した花弁上に形成された大量の胞子

      激発した花弁上に
      形成された大量の胞子

    • 葉の褐色同心円状の病斑 葉の褐色同心円状の病斑

      葉の褐色同心円状の病斑

    • 幼果の初期症状 幼果の初期症状

      幼果の初期症状

    • 果実の傷果症状 果実の傷果症状

      果実の傷果症状

    • 白くコルク化した病斑 白くコルク化した病斑

      白くコルク化した病斑

    • 果実の腐敗症状 果実の腐敗症状

      果実の腐敗症状

  • 灰色かび病

    発生部位と被害の特徴

    • ①落弁期の花弁に灰色のかびを生じる。落花が助長され、多発すると着果数が減少する。
    • ②発病した花弁が春葉に付着すると褐色同心円状の病斑が形成されて落葉するが、実害は少ない。
    • ③発病花弁が幼果期まで果面上に残ると果実にかさぶた状の傷ができ、肥大するにつれて拡大して白くコルク化し、商品価値が低下する。特に極早生温州では花数が多く、花弁の離れが悪いので多発しやすい。花弁が落ちやすい中晩柑での被害は少ない。
    • ④貯蔵中にも発生し、果実腐敗を生じる。

    発生しやすい条件

    • ①開花期から落弁期にかけて曇雨天が続くと、発生が助長される。降雨量が多いときよりも降雨回数が多い場合に多発する。
    • ②施設栽培の開花期前後は多湿状態で経過するので、多発しやすい。
    • ③貯蔵果実に発生すると隣接果に次々に伝染して、被害が拡大する。

    防除のポイント

    • ①最初は花に発病するので、枝をゆすって人為的に花弁を落とすことが有効な対策になる。
    • ②落花(果)を防ぐための満開~落弁期の農薬散布が重要である。この時期の予防がうまくいくと花弁の発病は少なくなる。花弁が離れやすくなるので、傷果が発生することはない。
    • ③施設栽培では、くん煙剤やFD剤を用いる。
    • ④発病花弁が果実に付着しているときには、果実の傷を防ぐために一次落果期に再度散布する。
    • ⑤貯蔵中は発病果の早期除去を徹底する。

    黒点病

    • 果実の濃厚感染病斑 果実の濃厚感染病斑

      果梗枝(枯枝)
      周囲の葉身と
      果実の濃厚感染病斑

    • 果実の黒点症状 果実の黒点症状

      果実の黒点症状

    • 雨滴の流れに沿った涙斑状病斑 雨滴の流れに沿った涙斑状病斑

      雨滴の流れに
      沿った涙斑状病斑

    • 泥塊状病斑 泥塊状病斑

      濃厚感染による泥塊状病斑

  • 黒点病

    発生部位と被害の特徴

    • ①葉、果実、緑枝に0.1~0.5mmほどの黒点が発生する。
    • ②伝染源である枯枝周辺の果実や葉に濃厚感染し、雨滴の流れに沿った涙斑状や泥塊状の病斑が形成される。
    • ③極早生温州の果実肥大期に感染すると比較的大きな病斑になり、病斑表面にひび割れを生じる。
    • ④中晩柑の‘清見’では盛り上がった大きな病斑になりやすい。
    • ⑤着色初期に感染すると黒点周りの着色が遅れ、緑斑黒点症状を呈する。
    • ⑥黒点病斑からの二次伝染はない。

    発生しやすい条件

    • ①多雨が発生を助長する。
    • ②密植園、通風や日照が不良な園で多発する。若木よりも枯枝が多い老木で発生が多い。
    • ③伝染源は二つある。一つは樹冠内部の枯枝で、形成された柄胞子が降雨のたびに流れ出し、主に樹冠内部の果実が発病する。枯枝周辺の果実で多発する。
    • ④もう一つは切株や園の内外に放置された太めの剪定枝で、これらには子のう胞子が形成され、風で運ばれて樹冠外周部の果実が発病する。
    • ⑤ハウス栽培では、樹上からの灌水によって被害を生じることがある。

    防除のポイント

    • ①伝染源になる枯枝の発生を抑制するために密植を改め、樹冠内部の日照を良好に保つ。
    • ②枯枝は可能な限り除去し、剪定枝を園内や園の周囲に放置しない。
    • ③切株には肥料袋などをかぶせ、子のう胞子の飛散を防ぐ。
    • ④農薬散布を落弁期から開始することで初期発病が少なくなり、果実外観が優れたものになる。幼果期からの散布では手遅れになりやすい。
    • ⑤一次落果期以降については、農薬散布後の累積降雨量が250~300mmに達した時点が次回散布の目安になる。ただし、累積降雨量が少なくても、散布1か月後をめどに散布する。

    小黒点病

    • 緑色網目状の症状 緑色網目状の症状

      果実全体に発生した
      緑色網目状の症状

    • 激発しているが、油胞には無発生 激発しているが、油胞には無発生

      激発しているが、
      油胞には無発生

    • 薬液の乾きが悪い部位に発生した症状 薬液の乾きが悪い部位に発生した症状

      薬液の乾きが悪い部位に
      発生した症状

  • 小黒点病

    発生部位と被害の特徴

    • ①黒点病に類似しているが、それよりもずっと小さな黒点が果実の油胞の隙間に形成される。
    • ②病原菌が油胞には感染できないため、油胞間隙にのみ小さな黒点が分布する特徴的な症状になる。発病が激しいと網目状にみえ、商品価値が低下する。
    • ③着色前の果実では発病しているかどうか分かりにくい。着色期になると急に目立ってくる。
    • ④着色期に発病すると黒点の周りの着色が遅れて緑斑を形成する。極早生温州で特に被害が大きい。
    • ⑤緑斑は着色が進むにつれて目立たなくなる。
    • ⑥果実病斑からの二次伝染はない。

    発生しやすい条件

    • ①密植園、通風や日照が不良な園で多発する。
    • ②多雨が発生を助長する。
    • ③摘果後の残存果梗枝が枯れ込んでくると伝染源になり、発生が増加する。

    防除のポイント

    • ①残存果梗枝をできるだけ除去する。
    • ②幼果期以降、黒点病に準じて予防剤を散布する。

    炭疽病(さび果病)

    • 日焼け部位からの発生 日焼け部位からの発生

      日焼け部位からの発生

    • 果実に形成されたサーモンピンクの胞子塊 果実に形成されたサーモンピンクの胞子塊

      果実に形成された
      サーモンピンクの胞子塊

    • 涙斑状のさび果症状 涙斑状のさび果症状

      涙斑状のさび果症状

  • 炭疽病(さび果病)

    発生部位と被害の特徴

    • ①炭疽病は極早生温州や早生温州の果実に生じた日焼け部や付傷部から発病する。
    • ②褐色の病斑が拡大し、多湿時には表面にサーモンピンクの胞子塊が形成され、その後、落果する。
    • ③収穫時に発病していなくても、選果場や出荷中に発病することがある。
    • ④樹上で越年した中晩柑の果実に褐色~赤褐色の微細な斑点が発生するのが、さび果病である。貯蔵中も病斑は拡大する。濃厚感染の場合、流れたような涙斑状や泥塊状の病斑を形成することが多い。

    発生しやすい条件

    • ①果実成熟期に長雨で日照不足が続くと果皮が軟弱になる。その後天候が回復すると、強い直射日光を受けた部位が日焼けを起こす。その結果、果皮組織が傷み、潜在感染していた炭疽病菌が急速に繁殖し、腐敗する。
    • ②収穫や選果の際に生じる付傷部でも同様に発病する。
    • ③日焼け果は園地や園内の場所、樹によって発生状況が異なり、土壌の保水力が悪い園地や場所、細根量の少ない樹で多発する。
    • ④さび果病の伝染源は枯枝で、9~10月の降雨時に大量の胞子が雨滴とともに飛散して感染する。多雨は発生を助長する。
    • ⑤感染後は潜伏しており、年明け後に発病する。
    • ⑥枯枝の多い老木や衰弱樹で発生が多い。

    防除のポイント

    • ①炭疽病では有機物を施用して土壌の保水力を高めるとともに、細根量を増加させ、日焼け果の発生を抑制する。
    • ②炭疽病に対しては緑かび病に準じて収穫前の散布が効果的である。
    • ③さび果病は黒点病対策に準じる。特に秋雨期の散布が重要である。

    黄斑病

    • 黄斑型病斑 黄斑型病斑

      黄斑型病斑

    • 褐色小円星型病斑(葉表) 褐色小円星型病斑(葉表)

      褐色小円星型病斑(葉表)

    • 褐色小円星型病斑(葉裏) 褐色小円星型病斑(葉裏)

      褐色小円星型病斑(葉裏)

  • 黄斑病

    発生部位と被害の特徴

    • ①葉に黄斑型と褐色小円星型の二種類の症状を呈する。
    • ②春葉に8月頃から微細な黄斑が発生する。その後拡大し、黄褐色で周りに黄色の縁取りのある黄斑型病斑を形成する。症状が激しい場合、秋から翌春にかけて落葉し、樹勢が低下する。
    • ③秋以降、褐色の盛り上がった縁取りのある褐色小円星型病斑が形成されることがある。落葉は少ない。

    発生しやすい条件

    • ①新葉の展開期から硬化期にかけて感染する。その後、発病までに2~10か月を要する。
    • ②樹勢低下樹や管理不良園、寒害を受けやすい園などで多発する。

    防除のポイント

    • ①樹勢の維持が基本である。
    • ②新葉の展開期から硬化期にかけて予防剤を散布する。

    褐色腐敗病

    • 多数の落下果実 多数の落下果実

      多数の落下果実

    • 初期症状 初期症状

      初期症状

    • 地際果実の発病と落果 地際果実の発病と落果

      地際果実の発病と落果

  • 褐色腐敗病

    発生部位と被害の特徴

    • ①果実成熟期に、地表に近い果実に淡褐色の病斑が形成され腐敗し、その後落果する。
    • ②発病果実は生臭い独特の臭気を発する。
    • ③連続降雨や集中豪雨、強風雨、台風の襲来があると急増する。
    • ④収穫時に発病していなくても、出荷中や市場で発病することがある。
    • ⑤気温が低い時期に収穫される中晩柑では潜在感染していて、貯蔵中に発病することがある。
    • ⑥ハウス栽培でも雨漏り部位や雨が吹き込む場所で発生する。

    発生しやすい条件

    • ①土壌中の病原菌が降雨時に雨滴とともに跳ね上がって果実に感染する。
    • ②感染成立時間は25℃で30分と極めて短い。
    • ③露地、ハウス栽培ともに樹上かん水の際に病原菌に汚染された川水やため池水等を用いると広範囲に発生する。
    • ④落果した発病果実や樹上に残った発病果実には多量の胞子が形成され、発病が拡大して収穫皆無になることもある。
    • ⑤マルチ栽培では発生は少ないが、台風等でマルチがはがれると激しく発生することがある。
    • ⑥病原力が強く、コンテナや段ボール箱中で発病果と隣接した果実に伝染して、被害が拡大する。

    防除のポイント

    • ①園内の排水をよくして地表の乾燥を図る。
    • ②成熟期に敷きわらをして果実への土壌の跳ね返りを抑制する。
    • ③地面近くに垂れ下がった果実を吊り上げる。
    • ④台風前にマルチがはげないように対策を講じておく。
    • ⑤発病果は伝染源になるので、見つけ次第園内から除去する。
    • ⑥ため池の水等をかん水に用いるときはケミクロンGで消毒する。
    • ⑦後期黒点病との同時予防をねらう。発病を認めたら専用剤を直ちに散布する。

    白かび病

    • 極早生温州の症状 極早生温州の症状

      極早生温州の症状

    • 表面に白色の菌糸と胞子を形成 表面に白色の菌糸と胞子を形成

      刺し傷から発病し、
      表面に白色の菌糸と
      胞子を形成

    • 表面に大量の胞子を形成 表面に大量の胞子を形成

      接触伝染によって発病し、
      表面に大量の胞子を形成

  • 白かび病

    発生部位と被害の特徴

    • ①果実に水浸状の腐敗部を生じ、その表面に白色の薄い菌糸が形成される。
    • ②腐敗果は独特の生臭い臭気を発する。

    発生しやすい条件

    • ①土壌中の病原菌が降雨時に雨滴とともに果実に跳ね上がって傷口から感染する。傷がないと感染できない。
    • ②収穫期に台風等の強風雨があると発病が助長される。
    • ③伝染力が強く、コンテナや段ボール箱の中で隣接した健全果に接触伝染する。
    • ④高温時に発生が多く、9月から10月中旬にかけて収穫される極早生温州で発生が多い。10月下旬以降、気温の低下につれて減少する。

    防除のポイント

    • ①枯枝をこまめに除去する。
    • ②樹上の発病果は見つけ次第、取り除く。
    • ③雨の日や雨の翌日に果実に水滴が残っているようなときには絶対に収穫しない。
    • ④果実に傷を付けないように収穫、運搬、選果をていねいにする。
    • ⑤薬液の付着ムラがないようにていねいに散布する。

    緑かび病

    • 樹上果実の発病 樹上果実の発病

      樹上果実の発病

    • 発病中期の症状 発病中期の症状

      発病中期の症状

    • 青かび病、緑かび病 樹上果実の発病

      左:青かび病、右:緑かび病

      左:青かび病
      右:緑かび病

    • 同一果実での併発 同一果実での併発

      左:緑かび病、右:青かび病
      の同一果実での併発

      左:緑かび病
      右:青かび病
      の同一果実での併発

  • 緑かび病

    発生部位と被害の特徴

    • ①収穫期~貯蔵中の果実が腐敗する。市場到着時や流通過程でも発生がみられる。
    • ②発病初期は水浸状の病斑で、この時点では緑かび病、青かび病、白かび病の区別はつかない。
    • ③その後、腐敗の中心部に白いかびを生じ、数日で萌黄色になる。
    • ④病斑周囲の白色菌糸帯の幅が青かび病よりも広い。

    発生しやすい条件

    • ①病原菌は土壌中に生息している。土ぼこりとともに胞子が果面に付着し、傷口から感染する。
    • ②収穫期に台風などの強風雨があったときや、ヤガの被害が多いときには樹上での発病が増加する。
    • ③樹上での発病果が多いときや、地面に放置された摘果果実に胞子が形成されると、園内の胞子密度が高まり、発生が増加する。
    • ④収穫時のハサミ傷から発病する。
    • ⑤収穫コンテナに枯枝や小石などが混入していると果皮に傷が付き発病しやすくなる。
    • ⑥果実の運搬、選果が手荒で、傷が付くような場合にも発病する。
    • ⑦貯蔵庫中の発病果の増加はその後の発生を助長する。

    防除のポイント

    • ①枯枝をこまめに除去する。
    • ②胞子が形成された摘果果実や樹上の発病果は見つけ次第、取り除く。
    • ③果実が過熟にならないよう適期に収穫する。
    • ④雨の日や雨の翌日に果実に水滴が残っているようなときには絶対に収穫しない。
    • ⑤果実に傷を付けないように収穫、運搬、選果をていねいにする。
    • ⑥貯蔵中はこまめに見回って発病果実を見つけ次第処分する。
    • ⑦発病果を貯蔵庫の周りなどに放置しない。
    • ⑧薬液の付着ムラがないようにていねいに散布する。

    青かび病

    • 左:発病後期、右:発病中期 左:発病後期、右:発病中期

      左:発病後期、右:発病中期

      左:発病後期
      右:発病中期

  • 青かび病

    発生部位と被害の特徴

    • ①果実が水浸状に腐敗し、そこに青色の鮮やかな胞子が形成される。
    • ②病斑周囲の白色菌糸帯は緑かび病に比べるとかなり狭い。

    発生しやすい条件

    • ①緑かび病が収穫前の樹上の果実から貯蔵中の果実まで腐らせるのに対して、青かび病は貯蔵の中期以降に発生する。この時期は気温が低いので、腐敗の進展は遅い。
    • ②3月以降になると気温の上昇とともに被害が目立ってくる。
    • ③高糖系温州や不知火等の中晩柑で多発することがある。

    防除のポイント

    • ①枯枝をこまめに除去する。
    • ②胞子が形成された摘果果実や樹上の発病果は見つけ次第、取り除く。
    • ③果実が過熟にならないよう適期に収穫する。
    • ④雨の日や雨の翌日に果実に水滴が残っているようなときには絶対に収穫しない。
    • ⑤果実に傷を付けないように収穫、運搬、選果をていねいにする。
    • ⑥貯蔵中はこまめに見回って発病果実を見つけ次第処分する。
    • ⑦発病果実を貯蔵庫の周りなどに放置しない。
    • ⑧薬液の付着ムラがないようにていねいに散布する。

    かいよう病

    • 枝病斑周囲の発病 枝病斑周囲の発病

      枝病斑周囲の発病

    • 葉身に多数形成された病斑 葉身に多数形成された病斑

      葉身に多数形成された病斑

    • ミカンハモグリガの加害部からの発病 ミカンハモグリガの加害部からの発病

      ミカンハモグリガの
      加害部からの発病

    • 果実発病 果実発病

      果実発病

  • かいよう病

    発生部位と被害の特徴

    • ①葉、果実、緑枝に褐色のコルク化した病斑を形成する。
    • ②ネーブル、レモンが最も弱く、他の中晩柑類も弱い。これらの品種では果実に形成される病斑が大きくなるので商品価値がなくなる。
    • ③温州ではほとんど問題にならないが、高糖系温州は比較的弱い。早生温州でも品種によっては弱いものがある。
    • ④発病葉は落葉しやすく、特に葉柄部の発病は落葉を助長する。

    発生しやすい条件

    • ①病原細菌が気孔や傷口から感染する。
    • ②風傷や枝のとげによって葉や果実に生じる傷、ミカンハモグリガの食害痕が発病を助長する。
    • ③台風襲来後、急増する。
    • ④暖冬の年や秋に台風が襲来した翌年に多発しやすい。
    • ⑤発芽1か月前頃からの多雨は発病を助長する。
    • ⑥風当たりの強い園で多発する。

    防除のポイント

    • ①細菌病のため、有効な農薬が少ない。このため、農薬に頼った防除では不十分なので、防風対策と伝染源除去を徹底する。
    • ②風当たりの強い園では防風垣や防風ネットの整備が必須である。
    • ③剪定時に発病枝葉の剪除を徹底する。
    • ④夏秋梢に対してはミカンハモグリガの駆除を徹底する。発病した夏秋梢は剪除する。
    • ⑤春葉に発病させないことが果実発病を防ぐために必須である。このため、発芽1か月前から春葉展葉終了時までの散布を徹底する。果実に発病してからの散布では手遅れである。
    • ⑥農薬の残効期間はボルドー液で30日(累積降雨量で200mm)、銅水和剤で20日(同150mm)程度である。この点を考慮して次回の散布を実施する。
    • ⑦台風の襲来が予想される場合、襲来後の散布では効果が劣る。このため、襲来の2~7日前に散布しておく。
    • ⑧新植園では発病苗を持ち込まない。幼木期の予防を徹底する。
    • ⑨ミカンハモグリガの駆除を徹底する。
  • ファンタジスタの上手な使い方

    • ①かんきつ病害の予防で最も重要な時期は落弁期である。この時期は、そうか病、灰色かび病、黒点病の3病害に対する同時予防が必要になる。この時期の対策がおろそかになると、その後のばん回はできない。
    • ②ファンタジスタ顆粒水和剤は、そうか病と灰色かび病、黒点病に登録があり、これらの病害に対して優れた効果を発揮する。
    • ③このため、落弁期にファンタジスタ顆粒水和剤を散布することで、これら3病害の同時予防ができるという利点がある。最重要時期であることから、希釈倍数は2,000倍とし、効果を十分に発揮させることが望ましい。
    • ④ファンタジスタ顆粒水和剤は耐性菌の発生リスクの高いQoI剤に分類されている。このため、本剤の使用回数は年1回に制限し、上記3病害を同時防除できる落弁期に散布することが望ましい。
    • ⑤落弁期の散布に加えて、灰色かび病では開花初期と一次落果期に、そうか病と黒点病の両病害では一次落果期から幼果期にかけて、発生状況に応じて殺菌剤散布が必要になる。この場合、QoI剤とは異なる他系統の保護殺菌剤やSDHI剤を用いる。

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